夢見る夢子さん?

「〇〇さんは、夢見る夢子さんですね」知人が電話のむこうで、そういった。
グサッと来た。
“夢見る夢子さん”とは、私の心の中の辞書では、夢見るだけで、その夢を実現できない人のことだ。
私は、ささやかながら、昔からの夢を実現できたと思っている。
朗読の先生になった、朗読会を開いた、CDを出した etc
有名にはなれなかったし、これからも、一生、無名のままだろう。
有名になれなければ、夢を実現したとはいえないのだろうか?
広辞苑の最新版には、“夢見る夢子さん”は出ていないので、検索してみた。
やはり、本来の意味は、私の辞書と同じようだが、一般には、夢見る少女のようで可愛い人とか、いい意味で使われることが多いようだ。
そう思うことにした。なんでもいい方に解釈した方が、幸せでいられそうだもの。
それにしても、昔、田辺一鶴師匠がおっしゃったことを思い出す。
「プロになってもね、私はプロだ、という誇りを胸に持ったまま、一生を無名で終える人が多いんだよ」
本当に、そうだ。私の周りは、そういう人ばかり。
そして私も、その一人だ。