ふろふき大根の夕べ
朗読教室を運営していた間、とても多くのテキストを取り上げました。
その中でも、メルヘン作家の安房直子さんの作品が、人気がありました。
とくに、寒い時期に取り上げた「ふろふき大根のゆうべ」というお話は、どの教室でも歓迎されました。
イノシシの4人組が、寒い、雪の降ってきそうな日に、ふろふき大根のおなべの会をもよおし、山の食堂のおやじさんが、招待されます。
東西南北から、風のようにやってくるイノシシたち。
ふろふき大根の温かい湯気と〆の不思議なお餅で、お腹も心もぽかぽかと温まって、みんな雪の中を帰っていきます。
安房さんのお話しの良さで、生徒さんも私も、みな、ぽかぽかと温まって、このテキストは、のちのちまでの語り草になりました。
まだ、イノシシも、憎まれ役になる前でした。
安房さんのお話には、ほかにもいいものがたくさんあります。
「遠い野ばらの村」は、家の近くのグループホームで、生徒さんたちと一緒に読みました。
これも温かいお話で、好評でした。