いらいらする・・・!?

パフォーマンス芸を持っている人たちが定期的に集まって、発表しあい、批評しあう、という会があります。
プロ、セミプロ、アマチュアのいろいろな人たちが集まります。
そして、芸の種類もいろいろです。
尺八、詩吟、ギター、ピアノ、剣詩舞、歌、パーカッションなどなど・・・
私も、時々、そこで朗読をします。
大勢の人たちが出演しますので、一人一人の制限時間が決まっています。
その日の人数にもよりますが、大体、一人10分くらいです。
歌や踊りの方は、10分でもいいと思いますが、朗読では、10分という制限時間はちょっと厳しいです。
自然、短い作品を探すようになりました。
でも、短い作品では、限られた傾向のものしか読めません。
あ〜長いのが読みたいなあ、と考えて、短編なり長編なりの作品の冒頭部分だけを読むようになりました。
先日、拙作の小説の冒頭を読んだところ、読み終わったあとで、お叱りを受けてしまいました。
「どうして短いものを読んでくれないの?先が知りたくて、いらいらするじゃないか!」
知り合いの年配の方です。
なんだか、しゅんとしてしまいました。
でも、考えてみれば、ありがたいことです。
これまでにも、いろいろな作品を読んできましたが、「その続きはどうなるんですか?いつ聴かせてくれるんですか?」と訊かれる方が多かったです。
作品がいいのか?朗読がいいのか?????
「我慢しきれないので、本を買います。題名・作者名など教えて下さい」と言ってこられる方もあります。
私は、随分、出版社の売り上げに寄与しているのではないかと思います。
そういった作品で、記憶に残っているのは、
「利根の渡し」 岡本綺堂 作 (これは、私自身はあまり好きな作品ではありません。元々、仕事で依頼されて読んだものです)
「少年探偵団」 江戸川乱歩 作
「六郎」    小林恭二 作 「本朝聊斎志異」 より

まだまだありますが、このくらいにいたしましょう。