スクール・リング

近頃、卒業した大学のスクール・リングをはめることが、よくある。
自営業で、これといった組織には属していない。
それにシングルだ。
自分がどこかに属している、という感じは悪くない。
4年制大学になってから50年たった今年、母校では、いろいろな行事がある。
いくつかは行ってみようと思っている。
ここ数年、母校に行く機会が何度もあった。
同窓会や、クラス担任だったシスターのお別れ会、クリスマス会などなど。
在学時の教員の方たちで、今もお元気な方はごくわずかになった。
建物は新しくなり、キャンパスは綺麗に整備された。
たまに、平日、授業のある日に行くと、学生たちが、華やかに見えてまぶしい。
私たちのころは、まだ制服があったのだが、今は完全な私服。
学生だか講師だか分からないような服装の方もある。
若い人たちの人数が減って、大学も、生徒が集まらず、大変なようだ。
我が家の近くのある女子大は、もうだいぶ前に、男女共学になった。
生徒数の激減によるものだろう。
だけど、私の大学は、いつまでも女子大であってほしい。
女子大には捨てがたい良さがあると思う。
シルバーの簡素な指輪をはめていると、なんだか、ほっとする。
転勤族の私が、一番幸せな子供時代を過ごした西宮に次ぐ第2の故郷は、母校といえるかもしれない。