猟犬探偵

 ホームレスの方の自立支援雑誌「ビッグ・イシュー」の書評欄で、「猟犬探偵」と、作者”稲見一良(いなみ いつら)”のことを知りました。
稲見さんは、1931年大阪生まれで、1994年に亡くなった方です。
1991年に「ダック・コール」で、山本周五郎賞を受賞なさいましたが、これから、という時に早世されました。
「猟犬探偵」は、ご自分の死期を知ってから書かれたようで、シリーズものの短編探偵小説です。
主人公は、竜門卓といういなくなった猟犬を専門に探す探偵です。
祖父から相続した、関西の広大な山林の中に事務所をかまえ、愛犬で、仕事の相棒、狼によく似たジョーと一緒に暮らしています。
猟犬だけではなく、事情によっては、盲導犬や、トナカイも探すことがあります。
男の小説ですが、女性が読んでも抵抗がありません。
ハードボイルドの探偵小説、といってよいと思います。
私自身は、外国のハードボイルドを読んだことはありませんが、作者は、よく読んでいらしたようです。
谷口ジローによって、漫画化されています。
読んでみようと思っています。