割り切りホスト?

 森下典子さんのエッセイを読んでいたら、森下さんの友人の犬(あるいは猫?)の話がでてきた。
ご飯をもらって食べ終わると、さっさと飼い主さんのそばから去って行くとのこと。
森下さんのお友達は、「まるで割り切りホストみたい」と、嘆いていらっしゃるそうだ。
私は、人生経験が浅く、ホストの方とお付き合いしたことはないが、なんとなく分かる気がする。
我が家の犬も、その傾向が強い。
食事を与えるまでは、こちらが気が付くまで、時によっては、長い時間、窓の外で、声も出さず、じっと待っているので、いじらしくなるのだが、いったん食事を与えると、がつがつとむさぼるように食べて、ニコリともせず(当たり前か)走り去っていく。
昔読んだ童話を思い出した。
まぼろしの白馬」という作品で、エリザベス・グージという人が作者だった。
とても面白いお話だったが、その話に出てくる、ヒロインの愛犬が、ホストの口なのだ。
この犬の内面(考えていること)を作者は、たびたび書いているが、みな、食べ物に関することだ。
一日中、食べ物のことばかり考えている。
昔の私は、これを読んで、ちょっと幻滅したが、今は、作者の考えに賛成だ。
所詮、犬や猫の考えていることとは、食べることやお散歩だけで、ご主人は、ただ、食べ物や飲み物などを与えてくれる存在にしか過ぎないのかな?たまにご主人に愛嬌をふりまくのは、そのお礼に過ぎないのかな?と思う。