寒い日

 今年の冬は寒いですねえ。
年のせいで、ひときわ寒く感じるのかと思いましたが、友人・知人に聞いてみると、そうではなく、みな寒く感じているようです。
(もっとも年のせいということも言えるでしょうが)

南伸坊の「李白の月」という、漫画とストレンジ・テイル(中国の昔の不思議なお話)の本をひも解きますと、「寒い日」というお話がありました。

文章だけ抜き出します。
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晋の大康二年の冬はひどい寒さであった。

南州の人が

二羽の白い鶴が橋の下で話すのを見た

「今年の寒さは堯(ぎょう)が亡くなった年の寒さにも負けないな」

「うむ」

そして二羽の鶴は飛び立っていった
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以上です。
大康二年とは西暦にすると281年

堯というのは、中国の伝説の皇帝で、亡くなった年というのは、おおざっぱに考えると、BC3000年ころだそうです。

伸坊さんによると、このお話は、「異苑」という、470年ごろまで生きたらしい劉敬叔という人が書いたお話集に載っているそうです。

壮大なお話を読むと、多少は寒さがしのげるでしょうか?