父と一緒に 2

 父が入院してから、ひと月以上経ちました。
もう、3月です。
昨日、外科、内科の先生より、父にお話がありました。
弟が立ち会いました。
もっと早くお話があるはずだったのですが、外科の先生の強硬な手術反対により(僕のおじいさんだったら切らない!とおっしゃったそうです。ありがたいです)伸びていました。
私たち家族は、手術するのなら、父が元気なうちに、少しでも早く、でも、手術の最中に亡くなってしまうかもしれない・・・
と複雑な気持ちでした。
その間、父は、なにも知らされていませんでした。
先生たちは、父ががんであることや、もう手術は、無理であること、このままにしておくと、いつ大出血するかもしれないし、腸閉塞を起こすかもしれない、ということなどを、オブラートに包むようにして話してくださったそうです。
そして、父のがんは、5段階あるうちの3段階目にあるので、高齢のためもあり、進行はおそいだろうから、当分、このまま様子を見ましょう、ということになりました。
父は、幸い、そう強いショックは受けなかった様子です。
もうしばらく、入院させていただいて、そのあと、自宅では、ケアが難しいので、ある施設へ移ることになりました。
父は、今、病院の4人部屋にいますが、元気で、楽しそうです。
人との接触があるのが、いいのだと思います。
入院当初、認知症ぽかったのが、うそのようです。
家にいたころは、一日、話し相手がいない時も多かったですから。
看護師さんの一人が、「〇〇〇さん(父のことです)は好きよ。面白いから」
などと言ってくださるぐらい、お話を楽しんでいるようです。
家にいるより、人との接触の機会が多いところにいる方が、父のためには良いと思います。
今朝、窓を開けますと、少し、靄がかかっていて、梅の香りが漂い、「あ〜春が近いなあ」と感じました。
久しぶりに、気持ちのよい朝でした。
これからも、当分、父に振り回されることになるのでしょう。