小さいころに読んだ本

先日、地元の図書館で行われた読書会に参加しました。

テーマは「小さいころに読んだ本」です。

参加者は、図書館のスタッフを入れて5人。

スタッフの一人をのぞくと、全員女性です。

私よりは、若い方たちばかりです。

絵本を持ってこられた方が多く、皆さん、楽しそうに、思い出の本を紹介されました。

 

取り上げられた本の一部ですが・・・

「ふたりはともだち」 アーノルド・ローベル

「カラスのパンやさん」

「ピーナッツ 南京豆 落花生」

「マーシャとくま」

「とこちゃんはどこ」 松岡享子 作 かこさとし 絵

 

作者名を忘れてしまった本もあります。

ごめんなさい。

書ききれないくらい、たくさんの本や絵本が紹介されました。

聴いてて、見てて、ほんとに楽しかったです。

 

私は、

「世界童話全集 1 ふらんす童話集」 河出書房

「ベルとまもの」 講談社・世界名作童話全集

の二冊を紹介しました。

 

ふらんす童話集は、母の知り合いの女性が、まだ幼かった私にプレゼントしてくださったものです。

すぐには、むずかしくて読めなくて、何年か経ってから読みました。

私が、ヨーロッパに憧れるようになったのは、この本が原因だと思います。

 

シャルル・ペロー ドーノワ夫人 ボーモン夫人など、三人の作者の童話です。

入っているお話は、

まず、ペローの作品より

「眠れる森の姫」「赤ずきん」「長靴をはいた猫」など

ドーノワ夫人のは

「森の牝鹿」

ボーモン夫人のは

美女と野獣」「美しの王子」

です。

挿絵も、モダンですが素朴で、夢を誘います。

 

「ベルとまもの」には、

「ベルとまもの」「ティティ王子物語」

の二つのお話が入っています。

二つとも、ボーモン夫人の作だと思います。

「ベルとまもの」は、「美女と野獣」と同じお話です。

 

子どもの時には、気が付きませんでしたが、「ベルとまもの」の挿絵は、高畠華宵が描いています華宵は、昔、一世を風靡した挿絵画家です。

 

ふらんす」の方は、戦後、そんなに経たないころ、出版されたので、もう、ぼろぼろで、こわれかかっています。

父の転勤で、引っ越しが多かったのですが、ずっと手放さずにいました。

 

図書館のスタッフの方が調べてくださり、この本は、国会図書館にあることが分かりました。

近くの図書館でも、インターネットで読める図書館であれば、読めるそうです。

 

子どものころには地方にいましたので、図書館もなく、書店も、あまり満足なところはありませんでした。

ですから、本は、従姉や知人などから譲り受けたものなどを読んでいました。

引っ越しの際、処分することもありました。

今考えても、手放さなければよかった、と思う作品は

 

三島由紀夫が書いた子供向けの「真夏の夜の夢」(これは、挿絵もよかったです)

若草物語」(今思うと、挿絵は中原淳一だったかもしれません)

松本清張が書いた、子供向けの「徳川家康」 などなど

 

あ~惜しかったです。

 

子どもを持たなかった私は、絵本を、あまり読んでいません。

朗読の仕事をするようになってから、絵本の読み聞かせの指導をするようになり、少し、絵本を読むようになりました。

絵本は楽しいですね。

読み聞かせをするのも、人の読み聞かせを聴くのも・・・

 

参加者のみなさんは、ほんとに楽しそうに、読んだり、お話されたりしました。

私の古い本も、ほんとに珍しそうに、話を聴き、また、ごらんになってくださいました。

 楽しい読書会でした。

 

追記:

ふらんす童話集」の中の「美女と野獣」と、「ベルとまもの」では、同じお話なのですが、野獣の絵が全然違います。

ふらんす」の方は、もしかすると、フランス映画「美女と野獣」(ジャン・コクトーの監督だそうです)から影響を受けたのではないでしょうか?(私は観ていないので、無責任ですが)

今の、ミュージカルやアニメ、また実写映画の野獣の容姿や服装は、ジャン・コクトーの映画から影響を受けているのではないでしょうか?