近頃の漫画

 この頃は、漫画の世界にどっぷりと浸ることが多い。
漫画が一番、入り込める。
しばらく、現実逃避ができる。

読んだもののうち、心に残った作品をあげておこう。

〇「サウダーデ」 池辺葵
茶店を経営する若い女性と、それを手伝う、これも若い二人の女性たち。
それぞれ、いろいろなものを抱えていて、お店に来るいろいろな人たちとのかかわりも描かれている。
しんみりしていて、どこかとぼけているというか、のんびりしているというか・・・それでいて、とても真面目に生きている人たち。

この本を、行きつけの喫茶店若い女性店主に読ませたところ、「よかったです 地味だけれど、とてもいいです」と言っていた。

〇「繕い 裁つ人」 池辺葵
「サウダーデ」と同じ作者で、やはり若い女性が主人公
オーダーを受けて、一人一人に服を作る自営業というか、一匹オオカミの女性。
これも、地味だが、とてもいい漫画。
「サウダーデ」より、もっとよかった。

〇「マスターキートン」 浦澤直樹 脚本:勝鹿北星長崎尚志
父は、日本有数の動物学者。母は英国上流階級出身の資産家。
オックスフォード在学中に結婚。一女をもうけるも、離婚。
自らのありあまる才能に気づかず、いまだ悩める日々が続く・・・・・・

この キートン・平賀啓太(?ちょっとうろ覚え)が、すごい。
考古学者なのに、特殊部隊で、優秀な兵隊であったし、保険会社の調査員(オプ)を務め、世界中を飛び回る。都市ばかりではなく、それこそ、タクラマカン砂漠にまで行く。
大変過酷な環境で、危険な経験をするが、たくましく、生き延びる。
そして、優しい、また、考古学に関しては、夢見る人。
離婚した妻に、まだ未練があり、娘に、いつもやりこめられる、だめなパパ。
でも、娘は、パパのいいところをちゃんと知っている。そんなパパを素敵だと思っている。
非情なお話もでてくるが、救いのある、ほっとするお話も多い。
まさしく、知的エンターテインメント。
3冊目まで出ている。
4冊目は、10月28日(金)発売とのことだ。
買おう!と思っている。
この作品は、もうずいぶん前に出版されたものらしい。